はやぶさ 遙かなる帰還 を見て

はやぶさの映画第二弾、今回が実は個人的に大本命だろうと思っていた作品であったので気合満点!
主演渡辺謙、その他の配役も本格的でとってもとっても楽しみにしていたのだ

しかしなんだろうこれは
はやぶさの物語自体はよく知っている人が多いので人間ドラマに重点を置くのだろうが、これはとっても安易にはやぶさと人生を重ねあわせてしまった感がある
わからんでもないんだ、そういう擬人化も一つのはやぶさ人気を支えた一つなんだけど、でもなんだか安っぽいメロドラマみたいになっちゃってて面白くもなんともない
言葉は悪いのだが文部科学省の国威発揚映画ならもっと例えば科学者に焦点をあてるだとか技術者に焦点をあてるだとかでもっと熱い作りにできただろうにと小一時間くらい問い詰めたい気分になる
以前見た竹内結子さん主演の方が10倍面白い作品に仕上がっていてがっかりしてしまった

残るはやぶさ映画はもう明らかに子供向けなので見ないとして、題材はいいけど演じる役者さん達もいいのだけれど中途半端に潰しちゃうのはお家芸なんだろうか?
国威発揚ならもうそれでもいい、日本ってすごいんだ!みたいな映画に仕上げてしまえばいいのに
この前、森永卓郎氏の講演会で言っていた日本人は暗いのが好きってのが如実に現れていて
こんな世界的成功を収めたプロジェクトの作品すらなんでか知らないがしょぼくしてしまうのはもう一種の文化ですらあるね
お涙頂戴モノに徹するのであればそれもよし、しかしそれもなくて泣ける場所すらなかったし、何を結局伝えたかったのか、親から子、孫への継承くらいの大雑把な物語を裏で動かしているのはわかるけど、そんなのはやぶさでやらんでいいじゃんと

やはり題材がよすぎるからどこかで甘えが出ちゃうのかね?
モノを作る側の人間として、これは別の意味での教訓として心に刻んでおこうと思う作品でした