久しぶりに見るスターウォーズエピソード4

スターウォーズエピソード7 フォースの覚醒 が公開になるということでいろいろとスターウォーズが盛り上がっておりますが、おかげでBlu-rayが安く手に入るようになりまして
3歳になる娘の英才教育にと我が家でロードショーを行ったところ、3歳の娘にはまだ早すぎたようで とほほ

久しぶりにみるスターウォーズエピソード4の感想を少々

いろいろとシリーズのあるスターウォーズですが、ルーカスが映画化の時に4を選んだのは有名なお話
物語としては悪の帝国VS正義の同盟みたいな典型的な構図です
久しぶりに見るルーク役のマーク・ハミルは記憶の中のルークより二枚目でした
初めてスターウォーズを見た方へ少しばかし冒頭のルークの状況をご説明しないといきなりわけわからんと思います
スピーダーの操縦と機械整備が得意なルーク少年はど田舎のタトゥイーンを出て戦闘機のパイロットになるべく帝国士官学校(アカデミー)への進学を希望している少年です
ラーズおじさんは一応ルークの父親(アナキン・スカイウォーカー)の義理の兄弟ですが、後のエピソードで語られますがアナキンのお母さんがタスケンに捕まった時にたいした救助もしないで見殺しにしたということでアナキンが暗黒面に落ちるきっかけの一つになった重要人物でもあったりするわけです
ちなみにラーズおじさんの職業はモイスチャーファーマー、つまり水農家ってことです
ルークの設定は結局あまり活かされることもなくエピソード4が終わってしまうので後の対比作品であるエピソード1でアナキンのスピーダーレースシーンが描かれるのでしょうけれど、エピソード1のスピーダーレースシーンはとっても不評ですよね
と、当たり前のように書いてしまいましたが、エピソード4,5,6はアナキンがシスを滅ぼずターン、エピソード1,2,3はジェダイを滅ぼすターン、元々おかしいシスも、1000年の間に腐りきったジェダイも一掃することでフォースに調和をもたらす物語だと思っていただければ結構です
なので構図的にはエピソード4,5,6と1,2,3は対比作品となっております(あくまでも大筋でね)

R2D2とC-3POのデコボココンビを久しぶりに見るととっても素敵ですね
ってことで今回はこのR2D2君がレイア姫(作品中では美少女お姫様という設定なので脳内補正お願いします)に極秘ミッションを与えられたことから始まります
タトゥイーン上空で帝国のデストロイヤーに補足されスパイ容疑で逮捕された元老院議委員レイア姫が、拘束される直前にR2D2にデス・スターの設計図を預けてそれをタトゥイーンに潜んでいるかつてのジェダイの騎士オビ=ワン・ケノービに託したことから物語が始まります
そのR2D2とC-3POが一度は別れながらも結局は再会し、売り物としてラーズ家にやってくるわけです
ルークをジェダイにしたくないと頑なに守ってきていたはずのラーズおじさんは結果として2体のドロイドを購入したことにより運命の輪に引き込まれるわけです
R2D2の映像を見てまずルークは美少女お姫様(という設定の)レイア姫を見て、同盟軍の機密とかジェダイの騎士であるオビ=ワン・ケノービ将軍という単語に食いつきます
さらに以前から知り合いの(という設定になってます)ベン・ケノービがそのオビ=ワン・ケノービの親戚とか知り合いなのではと思うのですが、食卓で話題にしたらラーズおじさんと喧嘩になります
ラーズおじさんはとってもルーク想いで黒い装束まとった義兄弟とか、どうしてもルークにジェダイを再興してもらいたくて実の父親と戦わせようとしている危険人物オビ=ワン・ケノービの影響を受けさせたくないわけですが、映画が作られた頃の設定だとまだラーズおじさんの具体的な位置は決まっておりませんで、新三部作である1,2,3が作られてはじめてこの辺りが確定するので4の時点では微妙な演出とセリフ回しだけで意味不明かと思われます
極秘ミッションを遂行すべくオビ=ワン・ケノービの元へR2D2が向かったことでルークやC-3POがラーズ農園から引っ張りだされ、いけない大人であり腐ったジェダイの生き残りであるオビ=ワン・ケノービにたぶらかされている間にR2D2の足跡を追ってきた帝国軍によってラーズおじさんとベルおばさんは無残に殺されてしまいます
暗黒面に落ちたアナキンであるダースベイダーが、母親を見捨てたラーズ家に報復する意味も込められていたと推測されますが、この時点では帝国の非情さの演出であり、ルークが帝国と戦うきっかけの一つとしての意味しかなかったんでしょうね
結果、ルークはいけない大人であり腐りきった体質のジェダイ側の生き残りオビ=ワン・ケノービの手に落ちフォースの修行を始めます

何度も書いておきますが
オビ=ワン・ケノービはレイア姫からの通信を見て興奮しているところにご注目ください
ダースベイダー(かつてのアナキン)に対抗できるのは今となってはルーク・スカイウォーカーと、双子の姉妹であるレイア・オーガナしかいないわけですが、その二人が成長して合流しようというのです
ジェダイ評議会の復活への希望が湧いているわけです
ですので映画のタイトルの「新たなる希望」というのはあくまでジェダイ評議会側の勝手な都合であり、後にでてきますヨーダと共に親子と知らせることもなくルークを使って父親であるダースベイダーを殺させてジェダイ評議会を復活させようというなんともかんともな方々なのであります

この辺りの流れを理解するためにスターウォーズマニアは必ず
456を見て123を見て、最後にまた456を見て!とお願いするのです
456は自由と民主的な同盟側が悪の帝国を倒すわかりやすい物語なのでいやっほーい!って思うのですが、実にこの時のジェダイ評議会の生き残りであるオビ=ワン・ケノービとヨーダの描かれ方はとてもひどい大人としてちゃんと描かれているわけです
ですが流れをザラッとみているだけだとこの二人がルークをジェダイへと導いて結果勝利するわけですからまるで師匠みたいな扱いに思えるわけですが、123を見てから見直すととても汚い大人にしか見えなくなるから不思議なんです

さて、物語の中盤
リアクタービームに捉えられてミレニアム・ファルコン号に乗ったルークやらオビ=ワンやらハン・ソロやらチューバッカはデススターへ潜入を余儀なくされます
そこにレイア姫がいると知ったルークは救助しようと活動をはじめます
今時のねりこまれた映像作品を嗜む方でしたら、リアクタービーム発生装置が7つもあるのにどれか一つが停止したくらいでリアクタービームが発生できないなんて、設計者呼んでこい!って話になるわけですが
これもフォースで感知したダースベイダーの陰謀で、脱出したと思わせておいて実はミレニアム・ファルコン号に追跡装置をつけていました的なオチになるわけで
本当に筋としては平凡なんだから もう
ちなみにここで起こったダースベイダーとオビ=ワン・ケノービとのチャンバラはぜひ撮影しなおしていただきたいくらいショボくて泣けます
最後オビ=ワン・ケノービは幽体離脱します、これはエピソード1でクワイ=ガン・ジンが見つけた技で、エピソード3の最後にクワイ=ガン・ジンがヨーダとオビ=ワン・ケノービにその手法を伝えていて、オビ=ワン・ケノービとヨーダは潜伏中にその幽体離脱を取得するために修行していることになっていたはずです(曖昧な記憶

そして同盟軍の本拠地がヤヴィン4にあることが突き止められてしまってクライマックスを迎えます
大型艦との戦闘は想定していても戦闘機みたいな小さい相手を想定していないと分析が同盟軍から発表されますが、再びこのデススターの設計者呼んでこい!って思う落ち度ですよね
とは言え結構な対空射撃あるじゃんw
そして航空戦力が常駐しているならヤヴィン4星系付近に近づいた時に直掩機くらい先に飛ばしておけよっていう戦術的なツッコミも入れてしまいたくなりますが、まあここはエピソード4ってことで大目に見ておきましょう
ここでルークはかつての知り合いであるビックスと再会します、スピーダーを乗り回していた友人でその腕を見込んでビックスがルークを戦闘機乗りに推薦するわけですが、その部分はカット、ただ会話の中でさらりと触れられるだけなのでわかりにくいんですけれどそういう大人の事情がございます
憧れの戦闘機乗りになったルークはいきなり出撃なわけですが、正義感を振り回す少年ルークとジャバ・ザ・ハットにお金返さなきゃならないハン・ソロとのやり取りなんかを経て無茶振りであるダクトに爆弾放り込むという作戦を遂行するべく出撃します
ここでルークがハン・ソロ引き止めるから後に炭素化されてしまうんですけれどね、ハン・ソロそのまま無視して帰ってジャバに金返せばよかったのにね
結果ルークがピンチに陥ったときにハン・ソロ登場!
個人的にはハリソン・フォードはピストル撃ったり宇宙船操縦していたりしているよりも帽子被って鞭振り回している方がかっこいいと思うのですが、しかし若きハリソン・フォードはとってもイケてますね
ダクトに爆弾放り込むために集中するルークから強烈なフォースが発せられるわけですが、これをダースベイダーが感じ取ってからハン・ソロに弾き出されまして、続編への希望を繋いでおきます
そしてルークは見事ミッションを成功させ、ピンチを救われた同盟軍は英雄としてルーク・スカイウォーカーとハン・ソロを表彰して物語が終わります

丁寧に解説したはずですが、本当に続編が作れるかどうかもわからん状態で要素を詰め込んだだけの作品になっているのでエピソード4は本当に筋としては面白くないのでなんともアレなんです
しかしながら1977年当時、別世界を完全に描き切った世界観がとてもすばらしくて当時の常識を完全に覆した作品であり、のちの映画だけでなく日本のアニメなどにも大きな影響を与えた作品でもあります
2015年に見てもなおその世界観は夢と希望にあふれる世界ですよね
なんとなく科学だのを詰め込んだ感じに思われがちですが、結局フォースというわけのわからん物を信じれるかどうかという、そういうファンタジーなお話です
語り始めるとキリがありませんが、完全に善悪作品である456を見て、123を見て、あれ?ジェダイも腐ってない?と感じてから改めて456を見ていただくとこの作品の奥深さが一つ味わえるかと思いますのでおすすめであります

ということで若者もレッツスターウォーズ!