連休はターンエーガンダムを見直す

昨年のGWに衝撃を受けたターンエーガンダム

テレビ版を2度見て夏の盆休みには劇場版をみたわけだがこの作品とてもいい

何がいいってちゃんとオチがつくところか

そしてそのオチが喜怒哀楽の微妙な隙間をつくから憎たらしい

 

富野め

 

おもわずにんまりしてしまう

 

この作品はとても登場人物が活き活きしている

おれは個人的に今のアニメとは違う演出方法のおかげだと思っている、ちょっとした目線や表情の変化などは子供向けに作られたわかりやすい演出のアニメを見ているとわからんだろう

これは絵を使った実写映画だと思えばいいんだ

ロランは基本的にいい子、活発なソシエ、そしてキエルも見た目の印象とはかなり違い大胆に行動する女性だ、ソシエと同じ血を引いているのだね

ディアナ・ソレルに関しては主人公だけにいろいろと語らせたいこともあったろうが女王という立場もあり言葉少なめ、だがしかしその目線の技はすばらしい

眉をしかめたり思いっきり笑顔になったり、意外と表情が多い

 

この作品、多分これといったかっちりとした設定はないと思われる

竹取物語ととりかえばやを元にした昔話調だからこそこういう地味な演出が生きてくるわけだしね

作者がこうあるべき!という押し付けがましい主張は一歩後に引っ込んでいて、感じるままに感じてみ?みたいな視聴者を試すような作品だ

だから味付けの濃い、これがおれの作品だ!みたいなアニメに毒されている人にはとてもつまらなく感じることだろう

だがしかし、だからこそ幅広い作品となっていて、年代において、時期において、人において、様々に印象の違う作品となるわけだ

 

作品構成は必ずといっていいほどエピソードには対比表現が使われている

大小さまざまな対比もそれとなくみてしまえば過剰演出がないので気が付かずに通り過ぎてしまっていることだろう、この作品はそのワンシーンごとに意味があるわけだ

劇場版はそういう細かいのをバッサリ切り捨てちゃっているので大筋を追うだけの展開になってしまっているのがもったいなくもあるね

アメリカ大陸から月まで、壮大な冒険をして戻ってくる物語

50話ずらっと全部見てみたらどうですかね?結構面白いよ