自転車の歴史で見る日本

以前ラジコンページだった頃には自動車の歴史やGPの歴史などを通して

なぜ欧州白人が自動車に関してアメリカや有色人種を入れたがらないのかを考えてみたんだがその記事は消えてしまっているw
ってことで、今回は自転車の歴史に注目してみたい
普通にペダルのついた自転車という物が作られたのは幕末、もう開国寸前の頃だ
だから実は自転車の歴史は欧州だけでなく日本でもほぼ同時スタートと言っても過言ではない
発案が欧州だから自転車は欧州の物!と言いたい気持ちもわからんでもないが日本でも明治10年頃には自転車製造業者があったとされているので本当にタイムラグがほとんどない状態で製造されているわけだ
単純に欧州人が多く日本に駐留していて、彼らの乗っていた自転車を真似して作ったんだろうけど、それでもちゃんと鉄フレームで作られた立派な自転車が記録として残っている
って別に日本だけの歴史じゃなくていいんだけどw
前輪が大きく、そこにペダルがついていて後輪は小さい形の自転車、これが明治初期の頃の世界共通の自転車だった、当然日本もね
1880年代くらいから一気に様相が変わってくるわけです、現代のママチャリに似た形の物が出てくるわけで、さらにはこの時代からもう既に軽さを追求しております
一説には競技用に、一説には軍が採用したからと言われております
実際にプジョーはこの時代に折りたたみ自転車を開発し、フランス軍に納入しておりますし
レースシーンも1896年にはパリ-ルーベやパリ-ツールなどのロードレースも始まっているわけです
国内では宮田が欧州バリの自転車を制作することに成功しており、また輸入メーカーも増えて結構な数が売れたらしいのだがやはり高値の華
今、トレックがランスモデルを発売して高い値段で売っているのと同じような状態だったようです
まさに工業初期、自転車と自動車は工業化のシンボルみたいなものですよね
昭和に入り、日本では山口や富士からスポーツタイプの自転車が発売され、サイクリングという言葉もこの辺りから使われるようになっていたようですが時は既に戦争中
敗戦に向けての流れの中で忘れ去られていくようです
日本と言えばママチャリ文化、その文化の担い手である運搬用の自転車は大正期くらいから普及しているようで、リアカーと合体したような形の物や、今でいうママチャリのさらに運搬用みたいな自転車などなど多彩な自転車が庶民の運搬道具として普及しておりました
昭和になると欧州にて変速機構が使われ始めます、そして戦後になり軍事産業が解体されてその技術と資材が民間転用されるようになってからさらに自転車は発展していくわけです
東叡のスポーツ車はまさに戦後復興の証
チネリのロードレーサーが入ってきて数年で今度は東京五輪用のロードレーサーを開発と一気に盛り上がるわけです
とはいえ庶民にはまだ高値の華である自転車を一気に普及させるのは分割払いw
山口がママチャリの原型をさらに発展させ女性向けで発売し、さらにはミニサイクルというママチャリが発売されるに辺り一気に日本のママチャリ化が進むわけです
ミニサイクルはもう見てそのまま、カゴ付荷台付本当にママチャリですw
このミニサイクルがあっという間に日本中を席巻し、日本の自転車の1/3を占める勢いでした
その後、男の子達の心を奪ったのは名車であるロードマンです
基本セットからオプションでパーツが変えられるという本当に男の子心をくすぐる名車
今でもおれより一回りくらい上の人には絶大な人気を誇るわけです
そしてMTBブーム到来、一気に自転車需要が高まるわけですね
しかし子供用とか趣味用を覗いて、圧倒的に日本中を席巻していたのはママチャリ
主婦パワー恐るべし!
高度経済成長と経て当時では月賦で買っていた自転車が現金で買えるようになり、いつの間にか1万円でお釣りのくる時代になってしまっております
今自転車を20万円で買うとか言うとみんな驚きますが、でもまてと、ほんの30年前くらいまでは月賦で買ってたんだろ?と
ましてやサイクリング用とか競技用の自転車が10万円とか20万円で買える世の中ってすごいことじゃないか?と思うんだよね
それこそ昭和初期ならスポーツカー買うような感覚だったんだろうしさ
そういう意味でも憧れの自転車がお手軽に買える値段になって一気に自転車ブームが巻き起こったんじゃないかと思うんだよね
で、ふと思う
自動車の歴史は30年前くらいにスーパーカーブームが起こり、その後スポーツカーが流行したが今現在は運搬用としての機能を重視されるわけだ
逆に自転車は運搬用の物から健康指向だったりサイクリング目的だったり競技目的の物が流行しているわけだ
運搬手段が安くなってきた自動車に移り変わり、そして自転車が健康とかいうキーワードと共に趣向性の高い乗り物に変化してきている
大体同時期に開発実用化され、レースや軍事産業に育てられてきた乗り物二つが発展してきた中でその性能や価格により立場をコロコロ変えながら今も愛されているなんて
なんだか面白くないか?
自動車と自転車は工業化の証、そして欧州人の誇り(笑)
しかし列強として名を連ねていた日本にも当然その歴史があるわけで
おまえらだけの物じゃない!と割り込んで行けるだけの素地を持っている国だと思うのだよね
だからこそ、別府も新城も、そして小林可夢偉も、誇りを持って戦っていただきたいと思うわけです
ってことで自転車掃除しよっと